本日は、世の中で非常に軽視されている、重要な問題を扱います。
それは、「市販の痛み止めの飲み過ぎ」について。
また、痛み止めの過剰処方は、医師でも起こしてしまうことがあり、薬剤師や販売員の方にもぜひ知っていただきたいです。
以下が本記事のアウトラインです。
1. まず教えます。日本の市販の痛み止めに入っている”ヤバい成分”
2. どのくらいが飲み過ぎ?「飲み過ぎ」の基準とは。
3. 痛み止めを飲み過ぎるとハマる「負のスパイラル」。
1. まず教えます。日本の市販の痛み止めに入っている”ヤバい成分”
市販の痛み止め(Over The Counter drug: OTC)の種類は数え切れないほどです。
イブA錠
イブクイック頭痛薬
ナロンエース
ナロン錠
新セデス錠
セデス・ハイ
ノーシン
ノーシンピュア
バファリンプレミアム
バファリンルナi
ケロリン
サリドン
ロキソニンSプレミアム
もっとたくさんあります。
一方、市販薬の箱の裏に書いてある成分を見たことはあるでしょうか?
多くの複合鎮痛薬に入っている、注意したい物質は以下の二つになります。
・〜尿素 例: アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロモバレリル尿素
・無水カフェイン
特に〜尿素の方は、鎮静・催眠系の成分となっており、依存性があるため海外の市販薬には含まれていません。
この件に関する行政資料をいくつか添付しておきます。(参考文献1~3)
いずれも、乱用症例に含まれる成分として検討対象になっていますが、いまだに普通に市販されています。
そもそも何でこんなに薬の種類が多いのか?それは「痛み」というのが絶大なマーケットだからです。
このような良くない成分がなぜ未だに含まれるのか?それは
依存傾向によって市販薬を「買わせる」という目的が裏にあるからでは..
と私は勘繰ってしまいます。
2. どのくらいが飲み過ぎ?「飲み過ぎ」の基準とは。
複合鎮痛薬は、月に10日以上
ロキソニンやカロナールは、月に15日以上
これが飲み過ぎの定義になります。週に2〜3日は頭痛があるな…という方は、飲み過ぎの基準に引っかかる場合があります。
そしてなんと、片頭痛専門のお薬である「トリプタン」。
実はこれも飲み過ぎの頭痛を起こしてしまうんです。
一体どうすれば..
頭痛の頻度をそもそも減らす、つまり「予防する」のです。
頭痛の日数を月に10日未満にしなければ、誰もが痛み止めの飲み過ぎによる悪化が起こりえます。
💡専門医師からのポイント
最新の片頭痛治療薬であるCGRP拮抗内服薬の「ゲパント」。
これは、どれだけ飲んでも飲み過ぎの頭痛を起こさないと言われています。
これまでの薬との明らかな差別化ポイントです。
「頭痛を予防する」。これはとても重要ですので、まだ読んでいない方はぜひ前回の私の記事をご覧ください。
3. 痛み止めを飲み過ぎるとハマる「負のスパイラル」。
薬剤の使用過多による頭痛。
昔は薬物乱用頭痛、とも呼ばれていました。
日本では200万人もの人がこれに陥っていると言われています。(参考文献4)
初めのうちは効いていたのに、あまり効かなくなってきた。
少しずつ飲む量が増えてきている。
そろそろ飲み過ぎじゃないか心配になってきた。
そのような方はいませんか?
それは、そもそも対症療法であるあまり効かない鎮痛薬を、メカニズムに効く原因療法をせずに対処しているうちに、負のスパイラルに陥ってしまっているのです。
しかし、このような「飲み過ぎ」に関しての知識。誰か教えてくれましたか?
基本、誰も教えてくれません。
誰かが皆さんに啓発しないといけないのに、まだ全然浸透していない。
だから私は発信をします。
どうしよう.. もう手遅れなんでしょうか..
そんなことはありません。諦めないでください。
最新の治療では、毎日の頭痛の最重症の方でも、頭痛がない状態まで見込むことができます!私の患者さんでそうなった方も実際にいらっしゃいます。
しかしあまりに長期間、痛み止めの飲み過ぎ、毎日の頭痛の状態が続くと、本当に難しいこともあるのは事実です。
本当に、本当に重症の人が藁にすがる思いで私のところにやってきた時。
それまでどうして誰も教えなかったのか。なぜ医師はDo処方をし続けたのか。薬剤師の先生は気づけなかったのか。薬局の販売員さんがガードレールになれないものか。
いろんなことが私の頭をよぎります。
少しでも苦しむひとが減ってほしい。だから私は発信を続けます。
それでは次回予告。
【頭痛を諦めている人へ】頭痛の診断と最新治療、お薬の飲み方まで全部わかる記事。
次回はまとめ回+αになります。それでは、お楽しみに〜!
参考文献1
厚生労働省. 一般用医薬品の「濫用等のおそれのある医薬品」の範囲見直しについて. 2022.
参考文献3
嶋根卓也. 濫用等のおそれのある医薬品の成分指定に係る研究. 厚生労働行政推進調査事業費補助金 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究事業, 2024。
参考文献4
Katsuki M, et al. Neurol Sci, 2022, 3811-3822
https://link.springer.com/article/10.1007/s10072-021-05831-w






はじめまして!
私も頭痛ではないんですが、ヘルニアでロキソニンを飲んでます😭
痛みがない時は飲まないようにしてはいますが、減らす努力大事ですね💦
山本さん、はじめまして!よしださんのチャットからきました🙌
ダンナがまさにソレです😭毎日飲んでます。。警鐘ありがとうございます。シェアします💦